【書籍紹介】最高の体調 ACTIVE HEALTH

ハイライト

「最高の体調 ACTIVE HEALTH」は、2018年に出版された、「日本一の文献オタク」こと鈴木 祐さんの著書です。

現代人が抱える原因不明の心身の不調の原因について解き明かし、より健康に生きるために取り得る具体的な対策を紹介しています。

この記事では、僕が本書を読んで理解した内容に基づいて、サマリを紹介しています。

詳細な数値データや、各コンセプトにおける具体例、エクササイズ等は、原本をご参照下さい。

現代人が抱える謎の慢性的な不調の原因

現代人が抱える謎の不調は、ヒト本来のデザインと、現代の社会や生活のミスマッチから来ると言います。ミスマッチは「炎症」と「不安」を引き起こし、それらが慢性的な不調に繋がります

ヒト本来のデザインとは何でしょう?人類は600万年にわたって狩猟採集生活を続けてきて、農耕生活に移行したのがわずか1万~2万年前です。つまり、遺伝子レベルでは、未だにヒトの脳と体は、狩猟採集生活に適応したもので、自然と太陽の元で獲物を追うようにデザインされています

狩猟採集生活をしていたころの古代と、現代では何が違うのでしょう?ミスマッチはどこで起きているのでしょう?大量の要素が挙げられます。これらの要素は、多すぎる、少なすぎる、新しすぎるの3カテゴリに分類されます。以下、それぞれのカテゴリの要素の一部抜粋です。

  • 多すぎる:カロリー、生成穀物、塩分、乳製品、飽和脂肪酸、人口密度、衛生、価値観
  • 少なすぎる:運動、睡眠、空腹感、食物繊維、タンパク質、自然、太陽光、深い対人交流
  • 新しすぎる:加工食品、公害、インターネット、抗生物質、孤独、仕事のプレッシャー

これらミスマッチが引き起こす「炎症」と「不安」の定義は以下の通りです:

「炎症」とは?

「炎症」とは、体が何かしらのダメージを受けた時に、有害な刺激を取り除こうと免疫システムが起動し、ダメージを修復しようとするシステムです。

好例は内臓脂肪です。人体は内臓脂肪を異物として認識します。免疫システムが働き炎症が引き起こされます。炎症性物質が血管や細胞を傷つけ続け、何だか調子が悪い、や、良く寝たはずなのに疲れている、という症状を引き起こします。鬱患者に炎症マーカーが多い傾向がある等の研究結果もあり、炎症の影響は脳にも至ると言われています。

「不安」とは?

本書は不安を2つのカテゴリに分類します。夜中に肉食獣に襲われないか、と言った、「はっきりとした不安」と、現代の社会に溢れる、不安定な仕事・少ない貯蓄・身体能力の衰え・治安・災害・漠然とした将来、などに対する「ぼんやりとした不安」です。

いずれの不安も、記憶力、学習能力、理性的な判断能力を奪います。

本来ヒトに備わっている不安は、前者の「はっきりとした不安」であり、外敵や毒に対して事前に対策を取るための短期的なアラームのようなシステムです。

現代の「ぼんやりとした不安」に対しては、アラームが常に誤作動して非常ベルが脳内で鳴りっぱなしになるような状態が起きてしまいます。

「ぼんやりとした不安」の根幹にあるのは、将来に対する不安です。

2万年前に農耕が開始されて以来、ヒトは長期的なタイムフレームで物事を見るようになり、遠い不確定な未来という概念の中で生きていくようになりました。ヒトに備わっている不安は短期的なシステムなので、長いタイムフレームにおける膨大な不確定に対して正しく作動することが出来ません。

炎症と不安は互いに密接に影響し合っています。ぼんやりとした不安が脳に炎症を起こし、そのせいで増強された不安がさらなる炎症の火種になるという、負のスパイラルが発生します

現代人が抱える、炎症と不安を最小化するにはどうすればよいのでしょう?

本書で紹介されているアプローチを、身体的なもの精神的なものに分けてみました。

炎症と不安の最小化 – 身体的アプローチ

腸内環境を整える

腸内環境をつかさどるのは、腸内細菌です。腸内細菌は、人類とは530万年前からすでに持ちつ持たれつの関係を築いていたと言われます。腸内細菌の働きは多岐にわたります。ビタミンC・Kの合成、栄養の吸収の補助や、腸壁を守ることなどに加え、有害な細菌やバクテリアが体内に入り込むのを防ぐ、免疫システムの要として活躍しています

腸内環境を整えることにより、アレルギー症状の緩和や、メンタルの改善(怒りの制御、落ち込んでからのより早い立ち直り)などの効果が確認されています。

しかし、私たちの近代化した暮らし、衛生や薬学の進化、偏った食生活(細菌を殺す加工食品の摂取や、細菌の餌となる食物繊維の不足など)により、現代人の腸内細菌の種類は古代人と比較して大きく減少しており、腸内環境が悪化しています。

腸内環境の悪化により、現代人の腸内ではリーキーガット、腸の細胞に細かな穴が開き有害物質が血管に侵入してしまう現象、が散見されています。これにより、血液に侵入した毒素が全身に炎症を発生させます。炎症が現代人の不安、うつ症状、謎の疲労感の発生につながっている、と言われています。

では、腸内細菌を増やすにはどうすればよいのでしょうか?

以下が本書が推奨するステップです:

①細菌を招き入れる環境を作る

まず、抗生物質や、抗菌グッズの使用を抑えます

また、家の中にも良い細菌は住み着くそうです。

良い細菌が住み着きやすいようにするには、空気をきれいに保つ必要があります。

特に、有毒なカビは良い細菌を遠ざけるので、湿度コントロール、水回りの整備や空気清浄機でカビを除去します

②細菌を体内に入れる

納豆、キムチ、ヨーグルト、みそ、ザワークラウト、などの発酵食品を食べることを通じて、腸内に細菌を招き入れます。1日に40~50グラムが目安です。水洗いした生キャベツも乳酸菌を含むそうです。

様々な細菌を腸内に入れるため、同じものばかり食べず、色んなものを食べるとよいそうです。

プロバイオティクスと呼ばれる腸内細菌を使ったサプリ(150億CFU以上の菌が含まれるもの)も効果的です。

③細菌に食事を与える

腸内細菌の餌は食物繊維ですので、野菜とフルーツの摂取を増やします。

特に、ごぼう、海藻、キノコ、オクラ、リンゴなどに含まれる水溶性の食物繊維が良いです。

ベリー類とココアも有効とのことです。

食物繊維は1日15グラムの摂取からスタートし、おなかのガスや下痢等の症状が無いかを確認しながら1日30グラム程度まで増やします

なお、腸内細菌は、高脂肪で食物繊維が少ないファストフード、精製糖を含むスナック菓子や清涼飲料水などが苦手なので、これらの食品を摂取することで細菌の数が減ってしまうので注意が必要です。

環境を整える

人間は、取り巻く環境に強く影響を受ける生き物です。

古代人と比較して、現代人に特に不足している環境は、「自然」と「友人」です。

自然

自然との触れ合いは、副交感神経を活性化します

副交感神経は、気持ちが穏やかな時に働きだす自律神経で、たまった疲れやダメージを回復させます

自然との触れ合いは、マッサージを受けたり自律神経のリラクゼーション法を実践している時よりも、副交感神経を活性化させる効果が高いと言われています。

人間には感情システムと呼ばれるものがあり、「興奮(喜びや快楽、ドーパミンで制御される)」、「満足(安らぎや親切心、オキシトシンなどで制御される)」、「脅威(不安や警戒、アドレナリンなどで制御される)」の3つで構成されます。

人間が最も良い状態の時、この3つのシステムはバランス良く機能しています。

都市での暮らしは、「興奮」と「脅威」を強烈に活性化させますが、「満足」を満たす要素が不足しています。自然には、「満足」はもちろん、3つのシステム全てをバランスよく満たす効果があります

忙しい現代人が自然と触れ合うにはどうすればよいのでしょう?

本書では以下の方法が紹介されています:

まず偽物の自然と触れ合うことから始める

PCやスマホの壁紙を山や海の画像にします。Youtubeなどで川や鳥の音を聞くようにします。

自然の画像を5分見ただけでも、見ていない人間と比較して副交感神経が2倍活性化するそうです。

観葉植物と共に生活する

観葉植物を部屋に置くだけで、人間は自然を感じることができます。

観葉植物は、室内に存在するベンゼンやホルムアルデヒドと言った大気中の有機化合物を吸い取ってくれるので、空気清浄機しても機能します。

10平方メートル毎に直径15~20センチの鉢植えを1個が目安だそうです。

ポトス、キク、チャメドレア、ツツジなどが、扱いやすそう(筆者所感)。

公園に行く/日光を浴びる

2日に1回は公園に行き、10分間過ごします。そして、1日に6~20分は陽光を浴びるようにします。

研究によると週30分間、公園に行くだけでうつ病の発症リスクが37%減少するそうです。

緑が多いエリアにあ空気中に有用な微生物が漂っており、腸内環境の改善にも役立ちます。

アウトドアを楽しむ

年に3~4回のキャンプや山登り、2週間に1回、大自然に身を置きます。

友人

古代人は、毎日、数時間ほど食料探しをしたら、残りの時間は家族や友人と踊ったり、親密なコミュニケーションを続けていたそうです。

近年の研究でも、良好な社会関係は人間の寿命との強い相関があることが分かっています。

ハーバード大学の研究では、人間を心身ともに一番、幸福、健康にしてくれるのは、良い人間関係であることが示されています。

友人との良い関係を築くためのヒントとして、本書から2点、抜粋します:

接触時間を増やす

研究によると、人間はコミュニケーションの内容を問わず、200時間時間を共にすると親しい仲になれるそうです。特に、皆で同じ行動(同期行動)を伴うランニングクラブ、合唱、サークルなどのコミュニティに参加すると、親密度がより深まりやすいようです。

セルフディスクロージャーする

自分のパーソナルなこと(お金、健康、イライラすること、夢、性生活、弱点、恥ずかしかった体験など)を開示することで、友人関係を深める効果が期待できるそうです。

ストレスを減らす

心臓はメンタルに影響されやすい臓器です。精神的にストレスがかかった状態だと脈拍と血圧は上昇し続けます。こうなると、心臓や血管に過度の負担がかかり、最悪、突然死に至ります。

例えば、仕事の締め切りを先延ばしにして、ゲームなど、別のことをしている間にも、脳は仕事のプレッシャーを感じ続けています。プレッシャーに対する反応として、脳はストレスホルモンを分泌し、アドレナリンなどを通じて体を戦闘状態にし、コルチゾールを通じて過度の炎症反応を抑えます。

しかし、状況が長期化すると、体がストレスホルモンに慣れるという異常事態が発生します。

慣れた結果として、炎症を抑えるコルチゾールが十分に生成されなくなります。暴走した白血球をもはや抑えることは出来ず、細胞が痛めつけられ続け、心疾患、肥満、老化などの症状につながります。

ストレスを減らす方法として、本書で紹介されていた方法を抜粋します:

リアプレイザルの練習

リアプレイザルとは、脳への言い聞かせのようなものです。

実行することで、脳のストレスへの耐性を高めることができます。

例えば、人前でのスピーチを前にすると緊張で心拍数が上がったり、呼吸が浅くなったりします。その時に、その体の反応を、「緊張してきた」、「うまく話せるか不安」といった「脅威」として解釈するのではなく、「ワクワクしてきた」、「沢山の人に会えるのが楽しみだ」、といった「興奮」として解釈する、というものです。

「脅威」に対しても「興奮」に対しても、人体は脈拍増加、コルチゾールの分泌と言ったような同じ反応を示すので、言い聞かせることである程度、脳をだますことが出来るようです。

リアプレイザルを通じて、「脅威」を「興奮」に自主的に切り替えるだけで、扁桃体の活動が低下し、脳がパニックを起こし辛くなる、という研究結果があるそうです。

良質な睡眠をとる

睡眠には、日中の嫌な体験や記憶を呼び起こし情報を処理することで、ストレスを回復させる働きがあります。

睡眠不足が続くと処理されない疲労やストレスが少しずつ体を破壊し、やがて慢性炎症に替わります。

自然な眠りにはメラトニンというホルモンが重要です。しかし、人工照明に照らされると、このホルモンの分泌サイクルが遅くなり、不眠につながってしまいます。

サイクルを正常化するには、日中に太陽の光を浴びる時間を増やして、夜には室内の証明を限界まで暗くします。また、就寝時にアイマスクと耳栓を着用することも効果的です。

どうしても自然光にあたる機会が十分取れない場合は、サプリでメラトニンを摂取します。就寝60分前に0.5mg程度が目安です。

また、昼寝も効果的です。15分~30分ほどの睡眠で十分なリフレッシュ効果が認められます。実際に寝ることが出来なくても、目を閉じて寝る真似をするだけでも効果があります。

コーヒーナップと言う、コーヒーを飲んでから昼寝をして、カフェインが効果を発揮する20分後に目を覚ます、という方法を活用すると、より一層の疲労回復の効果があるそうです。

運動する

どんな運動でもある程度の負荷があれば脳には良い影響があります。

少しきつい運動を、一回のセッションで45分から60分程度、週に2回程度行います。

運動を通じて臓器を含む体と脳神経の繋がりが強まり、体のストレス対策システムが鍛えられます。

超正常刺激を避ける

超正常刺激とは、自然界には存在しないものに対して本能が反射的に作動してしまう状態です。

例えば、ジャンクフードなどに含まれる糖と脂肪は貴重なカロリー源として、舌に中毒性のある超正常刺激を与えます。ネットサーフィンやSNSなどのデジタル環境も、人類の新しい情報や対人コミュニケーションに快感を覚えるシステムを通じて超正常刺激を与えます。

特に、デジタル環境については、触れている時間が長い人は社会不安のレベルが高い傾向にあるなど、メンタルへの負荷があることが確認されています。

デジタル環境に触れる時間を細かく決めることから初めて、極力デジタルに触れる時間を減らします。

炎症と不安の最小化 – 精神的アプローチ

価値観を見つける

現代人はあまりにも不確実で多様な将来に「ぼんやりとした不安」を抱き続けています。

古代の価値観と言えば、生きる産む育てる、のみと言えましたが、現代は、有名になる、金持ちになる、いい会社に入る、好きなことをして生きる、など価値観は無限です。しかも、日々増え続け、変わり続けています。選択肢が多すぎるので、人々は自分の価値観を明確にできず、結果、迷いや不安が生まれ、ストレスを抱えています

本書では、自分の本当の価値観を知るための様々な方法を紹介しています。エクササイズ方式のものが複数あるので、気になる方は購入して試してみてください。僕もまだ試していませんが、今後試したら結果を追記するかもしれません。

一つ、自分の価値観を探る方法として面白いなと思ったのは、「もしすでに使い切れないほどの金を手に入れ、理想の仕事に就き、毎日が幸福感に満ち溢れていて、誰からも尊敬されていたとしたら、自分はどのように行動するか、どのように自分や他者と関わるか」と自分に問いかけるというエクササイズです。何だかわかりやすい気がしますね。

また、著者いわく、自分の価値観を探る際に重要なのは、価値観と目標を混同しないことです。例えば、「結婚する」は目標、「好きな人と楽しく暮らす」は価値観です。「司法試験に受かる」は目標、「弱い人を救う」、は価値観です。「結婚する」、「司法試験に受かる」は、いずれも成功か失敗かの2パターンの未来を生み出すので、不確実性が生まれます。一方、価値観を支柱にしていれば、方法を定める必要が無いので、遠い将来のことを心配しなくても、毎日確実に一歩ずつ、価値観に沿って行動を起こしていけます

最後に、人間が幸福を感じやすい価値観は以下4つに集約しがちだと、本書では紹介されています。

  • 自治:人生のコントロール度
  • 多様性:仕事や人間関係の多彩さ
  • 困難:タスクに適度な難しさがあること
  • 貢献:他人の役に立っているか。

中でも「貢献」の幸福への影響は、他よりも飛びぬけて大きいと言います。

死と向き合う

人間は無意識に死への不安を感じています。人間の行動の多くは、その恐怖を解消するためのものだと言われます。これまで積み上げて来た富や地位、愛する人々との関係性が、未来のどこかで急に奪い去られる可能性を人々は常に恐れ、「不安」を感じています

生きている間ずっと付きまとう、将来の死への無意識な「不安」を軽減するためのキーワードとして、本書は「畏敬」と「観察」を挙げています。

畏敬

心理的な不安や、体内の炎症レベルの低さと最も相関のある感情が「畏敬」であると、ある研究が示しているそうです。「畏敬」とは、自分の理解を超えるような対象に触れた際に湧き上がる鳥肌が立つような感情のことです。壮大な海や山、新しい発想のアート、オリンピックの新記録など、心の底からすごいと感嘆した時の感情です。

「畏敬」を感じるとき、人間は自分の小ささを思い知り、より大きな存在の一部になるような感覚を得ます。一体化することで、頭の中の時間感覚は、未来と現実を永遠でパッケージしたような状態に変わり、死を含む将来への不安から解放されます

現代人が、「畏敬」を感じるためにはどうすればよいのでしょうか?

本書で最も推奨されているのは、自然です。自然には、人間を壮大な生命システムの一部だと再認識させる効果があります。宇宙や、人間の謎を解き明かすような、相対性理論・量子論・進化論など、世の中の様々な仕組みに適応できるようなフレームワークも自然の一部です

その他にも、高度な創作性をもつアートは人間を超えたかのような感覚を与え、時間の超越を錯覚させます。また、自分が感嘆や感動を覚えるようなカリスマ性を持った人物に対する「畏敬」の念を通じても、自然やアートと同じく永遠との一体化を感じることができます。

観察力・集中力を磨く

全ての意識を今現在に集中させ、現状を観察している間、頭が未来のことを考えることはなくなります。この意識を通じて、結果的に未来への不安を払拭することが出来ます

その時々の感情を自覚している、今の状況に集中できる、常に自覚的に作業を行う、といった状態をマインドフルネスな意識と呼びます。この状態に入ると人間は深く集中した観察者、となり、不安や感情の波に飲み込まれにくくなります。

マインドフルネスを正しく感じれば、不安、鬱、慢性痛がほぼ確実に減るといわれています。

マインドフルネスな意識を手に入れるために出来ることはどのようなことでしょうか?

まずは、タイガータスク

タイガータスクと呼ばれる自己観察の手法を著者は推奨します。

方法は、①頭の中に大きなトラのイメージを浮かべる、②トラのイメージを変化させようとせず、ただ5分間、観察する、というものです。イメージの最中、トラをなでたり、鳴き声を出させたり、自分でトラの動きをコントロールしないようにし、トラをただ見つめます。

やがてトラが勝手に動き出すそうですので、動き出すトラを見つめる感覚をつかむ、というのがこの手法です。

実生活で、恐怖や不安が心を支配しそうになった時に、タイガータスクのトラを思い出します。

脳内のトラと同じで、恐怖や不安は、ただ目の前を動き回るだけで、それ以上は何もして来ません。

家事に集中する

家事全般にマインドフルネスな状態を取り入れます。

また、ランニングなどのエクササイズも、呼吸、心拍数、体温などに意識が自然と向かうので、マインドフルネスな状態に入りやすいそうです。

遊びを取り入れる

ストレスと不安に向き合う最後の方法が、遊び心を持つ、という事です。

遊び心とは、どんな状況でも、楽しさやユーモアを使って解釈できる心です。

しかし、現代のシステムは何かにつけて複雑で結果が出るまでに時間がかかるので、工夫しなければ遊び心を持つのも難しいです。これら工夫の代表例として、「ルール設定」と「フィードバック化」を本書は紹介しています。

ルール設定では、タスクそのものや取り組む時間の目標を細かく区切り、各タスクの終わりをより近く感じ、フィードバック化では、作業の進捗を細かく記録したりすることが紹介されています。

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