【Youtube翻訳】何故、北欧諸国(デンマーク・フィンランド)の人々は幸せか。ヒュッゲの実践。

人生観

Why Finland And Denmark Are Happier Than The U.S.

CNBC(Consumer News and Business Channel、アメリカのニュース専門放送局)のYoutubeチャンネルにて公開されたビデオ「何故フィンランドとデンマークはアメリカより幸せなのか」の翻訳スクリプトを作成しました。

英語の勉強や、幸せについて考えたい人の参考になれば幸いです。

ハイライト

北欧諸国は何故幸福なのか

  • 北欧諸国は国連の「世界幸福度調査」で例年トップ10を総なめしている。
  • 北欧諸国の幸福の主要因は、①貧富の差が少なく比較的所得が高い、②幸せであることへの意識の高さ(文化)、③周囲の人や政府との良好な信頼関係、④豊かな社会保障制度。
  • 貧富の差が少なく、比較的に平均所得が高い。社会への還元意識が高く、社会主義的。
  • デンマークのヒュッゲのように、心地よく、幸福な空間と時間を大事にすることが、文化に強く根付いている。
  • 働きすぎず(残業はしない)、自分自身や家族との幸せな時間を最重視する。
  • 育児、教育、休暇、失業、医療等、生活必需の多様な分野での政府サポートが手厚い。
  • 人々が政府を信頼している。政府から自由でいたい、という考えが主流な米国と異なり、政府が国民を守ってくれると信じている。納めた税金が、国民に還元されると信じている。
  • 社会保障制度が整っているから、自分の人生を自由に形成出来る。例えば、デンマークでは失業手当が2年間支給されるので、仕事を辞めて、人生についてじっくり考えられる。
  • 人を信頼する文化が強く、治安も良い。鞄を落としても大体返ってくるらしい。

幸せに関するメモ

  • 幸福度とは、自分の人生の歩みに対する満足度を指す。
  • 幸せとは、人生に強い目的意識を持つこと、喜びの瞬間を経験すること、人生全体に満足していると感じること。
  • デンマークで有名な気分が良くなる行い:①活動的なことをする、②他の人と一緒に何かをする、③意味のあることをする。
  • なんでも能動的に行動することが重要。自分から挨拶するなどの小さなステップから。
  • 幸せになるためには、億万長者を目指すのではなく、丁度よい給料と生活のバランスが大事。
  • お金が無いことは不幸の原因になるが、お金を持つことと幸福度は必ずしも正比例しない。収益逓減の法則のように、持てば持つほど幸せへの還元効率が悪くなっていく。

その他の面白い事実

  • コミュニティをとても大事にする分、外から来た人にはちょっと排他的らしい。
  • 北欧諸国はいずれも人口1,000万人以下。
  • 北欧諸国は単一民族的な国が多いが、この特徴と、高い幸福度の関連は証拠に乏しい。
  • 幸せやワークライフバランスを重視しすぎるがあまり、仕事・コミュニティとの付き合い・ヒュッゲ等とやることが増えて、強いストレスを感じる、という社会問題もあるらしい。
  • 2018年の世界幸福度調査によると、移民が幸せな国の幸福度は高い傾向にあり、高い幸福度の国に移住してきた移民は、出身国の平均よりも高い幸福度を示す傾向がある。
  • 生活満足度が高いほど自殺率が上がるという統計が米国である。

感想

たくさんのヒントが詰まっている

北欧の文化には、人が幸せに暮らすためのヒントが沢山詰まっていますね。

文化として、幸せを重要視する価値観が非常に強い点が一番のポイントかと思います。

ヒュッゲ、手厚い社会保障、コミュニティとの信頼関係(=良好な人間関係)、優れたワークライフバランス、全てが彼らの価値観の実現のために生まれた文化、特徴なのでしょう。

特に、人間関係の重要性は、Katarina Blomさんのスピーチでも取り上げられていた通りですね。

とはいえ、北欧の政治の在り方や文化が、幸せに生きるための模範解答だとは思いません。

見習うべきなのは、自分が幸せな人生を生きる。という当たり前の覚悟だと思います。

北欧の人たちは、文化として当たり前に出来ていますが、私たちはどうでしょうか?

そもそも私たちは、自分にとっての幸せや納得の行く人生を、理解しているでしょうか?

会社員として生産性を上げることが、納得できる人生を全うするために必要でしょうか?

不安にかられてひたすらに貯金することが、自分にとっての幸福に繋がるでしょうか?

自分が考える自分の幸せは、他の人の価値観に引っ張られてはいないでしょうか?

自分としっかり向き合って、自分にとっての幸せとは何なのかを、考えてみたいですね。

【おまけ】育児休暇、失業保険の制度を比較してみる

育児休暇(フィンランド vs 日本)

結論、日本の方が、カバー期間は長いし、もらえる額も大きいそうですし、父親・母親、別々に育児休暇が付与されるので、むしろより手厚いかもしれません。

フィンランドが日本に勝る所は、働いていない人でも有給の育児休暇を受ける権利があることと、文化的に恐らく、育児休暇によりオープンな空気が流れていることでしょうか。

日本は空気感とか、キャリアへの影響の大きさから、フルで活用し辛い部分もありますからね。

詳しくは以下のサイトに記載がありましたのでリンクしておきます。

フィンランドの育児手当金VS日本の育児休業給付金、どう違うの?支給期間、支給資格、金額を公開! | キートスショップ

失業保険(デンマーク vs 日本)

デンマークの方が、より手厚いように思えますね。最大支給期間は2年間、給与の90%が支給され、支給額上限はおおむね30万円/月、自己都合か会社都合かという色分けや、支給までの猶予期間なども、調べる限りではなさそうです。

デンマーク大使館
【デンマーク人は4年に1度転職する!そのメリットは?】 デンマークの1人当たりGDPはOCED平均の4.7万ドルを上回る約6万ドルです。資源が少なく寒冷な国土でも、豊かな経済を作ることにある程度成功していると言えます。 そんなデンマークの人たちは、人生の中で平均4年に一度転職すると言われています。なぜでしょうか。...

日本の場合は支給期間は、最大でも1年弱、上限はおおむね25万円/月ですね。しかも、自己都合か会社都合かという判断が間に入るので、メリットを得る条件は実際にはシビアです。

ご存知の通り、正社員の場合、人が死ぬレベルの労働時間や、会社からの不当な解雇等が無い限り、自己都合の退職とみなされます。自己都合の場合は、いくら長くても失業保険は150日間しか支給されませんし、支給されるまでの2カ月間は猶予期間という扱いで無給です。

どこか冷たい印象を受けるのが日本の失業保険制度です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました